全国展開しているコンビニエンスストア(以下、コンビニ)は、その多くが個人事業主のフランチャイズ経営だといわれています。コンビニ経営は業務が多く、経営者の負担も重くなるため業務効率化が必須です。中でも、コンビニの経営や経理業務は、ルールが複雑なため、税理士に依頼するのが得策といえるでしょう。
今回は。コンビニに強い税理士に依頼するメリットや探すときのポイントをご紹介します。
目次
コンビニを経営する場合、さまざまな課題が浮上します。ここでは、コンビニの経営や経理にありがちな3つの課題を確認しておきましょう。
コンビニ経営は薄利多売のビジネスであるため、利益率の改善も重要な課題です。コンビニ経営は本部のロイヤルティーが大きく、セブンイレブンが43%、ローソンが34%、ファミリーマートが35%ということで、経営に与えるインパクトは非常に大きいといえるでしょう。
売上粗利益にロイヤルティー率をかけて損失を除外するため、実際の事業主収益は差が少なくなります。また、契約時に支払うフランチャイズ加盟保証金は5年償却です。
コンビニ経営における課題の1つは、フランチャイズ本部による経営判断の制限を受けることです。経営者は仕入れや価格設定、店舗改装などで本部の指示に従わなければならず、自由な経営判断が制約される可能性があります。
地域の特性や顧客ニーズに合わない本部の方針が、経営状態に悪影響を与えることもあるでしょう。
コンビニ経営者が法人化を検討するタイミングは、複数存在します。まず、個人事業主としての利益が800万円~900万円程度に達すると、法人化による節税効果が大きくなります。また、複数店舗展開や次世代への事業承継を考える場合も、法人化が適しているでしょう。
ただし、法人化には登記費用や社会保険料などのデメリットもあるため、税理士などの専門家と相談しながら最適なタイミングを検討することが重要です。
さまざまな課題を持つコンビニの経営者は、税理士を活用するのがおすすめです。以下では、コンビニに強い税理士に依頼するメリットを4つご紹介します。
コンビニ経営は、日々の取引が細かく、大量に発生する特性を持っています。このような状況下で経理業務を適切に管理することは、企業の持続可能性にとって極めて重要です。
コンビニに強い税理士は、会計ソフトやITの活用を推進し、経理業務の効率化を図ることが可能です。会計ソフトの導入により、取引の記録やデータ管理が自動化され、煩雑な作業の手間が軽減されます。
さらに、消費税の計算や有利不利の判定などの複雑な業務も、会計ソフトウェアの機能を活用することで正確に行える点もメリットです。これにより、経理ミスによる潜在的なリスクを最小限に抑え、企業の財務管理における信頼性と透明性が向上します。結果として、経営者はより的確な意思決定を行うための正確な財務情報にアクセスできるようになり、経営の効率性と競争力を高められるでしょう。
なお、会計ソフトの詳細は、以下の記事をご参照ください。
コンビニ経営における税務は、企業の収益性と持続可能性に影響を与える重要な要素です。コンビニに剛税理士は、その専門知識と経験を活かして、適切な節税対策を提案してくれることがあります。特に、消費税の軽減税率などの法令の変更に対応するためには、税務に関する高度な専門知識が必要です。
コンビニに強い税理士は、利益を最大化し、負担を最小限に抑えるための戦略を策定する際に重要な役割を果たします。例えば、適切な経費の計上や償却費の活用、節税控除の適用など、さまざまな方法が想定されるでしょう。また、法令や税務規則の変更に迅速に対応し、最新の情報を提供することも税理士の役割です。
コンビニに強い税理士のアドバイスを得ることで、経営者は税務リスクを最小限に抑えつつ、合法的かつ効果的な節税手段を活用できます。これにより、財務状況を改善し、成長に向けた資源を適切に配置することが可能になるでしょう。
コンビニに強い税理士は、豊富な税務と業界知識を有しており、経営相談が可能です。経営者が資金調達を検討する際、適切なアドバイスを提供し、融資や投資にともなう税務面のリスクを最小化するための戦略を立てやすくなります。
特に、消費税の軽減税率などの法令変更に対応するためには、専門的な知識と経験が必要です。税理士の助言を得ることで、経営者は適切な資金調達の方法や税務上のリスクを把握し、健全な企業運営に向けた戦略を展開できます。
コンビニに強い税理士と顧問契約を締結しているコンビニは、税務調査のリスクが軽減される傾向があります。なぜならコンビニに強い税理士は、正確な記帳や適切な申告を行うことによって、税務コンプライアンスを確保する役割を果たしているためです。
税務調査が入りづらくなることは、経営者にとって大きな安心材料となります。税務調査に備えて、コンビニに強い税理士は企業の財務記録や申告書類を適切に整備し、法令遵守のための対策を講じることが可能です。このような税務対応の体制が整っていることで、企業は不測の税務リスクに備えつつ、安定した経営を維持しやすくなります。
税務調査については、以下記事の内容もご参照ください。
税理士事務所は無数にあるため、いざコンビニに強い税理士を探そうと思っても、実現するのは困難でしょう。そこで以下では、コンビニに強い税理士を探す5つのポイントをご紹介します。
コンビニに強い税理士を見つけるためには、コンビニ業界に精通している税理士を選ぶことが大切です。コンビニの経理業務においては、フランチャイズ契約や本部からの資料の読解など、業界特有の知識が求められます。
コンビニ経営に強い税理士は、消費税の軽減税率や経理の効率化について理解しているため、専門的な相談もできる心強い存在となるでしょう。
コンビニ業界の税理士費用は、売上高や業務内容によって異なるため、店舗ごとに最適な費用で依頼できる税理士に依頼しなくてはなりません。
税理士と顧問契約した場合の報酬相場は、月額3~5万円程度といわれています。また決算報酬の相場は、年額で10~30万円程度です。ただし、依頼内容や事業規模などによって、費用が異なるため、面談時に詳細を確認しておく必要があります。
なお、税理士報酬の詳細は、以下の記事でご確認ください。
税理士と、スムーズにコミュニケーションが取れるかどうかも重要なポイントです。コンビニ業界の特性を理解し、適切なアドバイスを提供できる税理士との円滑なコミュニケーションが求められます。
面談時に、どの程度の頻度で打合せが実施できるか、コミュニケーションの手段はどのようなツールを使用するかなど、詳細を確認しておくことが大切です。綿密にコミュニケーションが取れなそうな場合は、避けたほうがよいでしょう。
コンビニ経営は競争が激しいため、経営戦略のサポートが不可欠です。面談時に、税理士が財務分析や予算策定、投資判断などでアドバイスを提供できるかどうかを、必ず確認しておきましょう。
面談時に、経営相談の可否や過去の実績などを確認し、信頼できる税理士かどうかを見極めることが大切です。
口コミや評判を調査して、信頼性のある税理士を選ぶことが大切です。同業者や他のコンビニ経営者からの評価を参考にするのもよいでしょう。
実際に契約した後、「思ったようなパフォーマンスを発揮してくれない……」と後悔するのは避けたいところです。できる限り多くの情報を集め、総合的に判断しましょう。
コンビニに強い税理士に依頼することで、経営者は以下のメリットが得られます。
・経理業務の効率化と正確性 ・節税対策 ・経営・資金調達のアドバイス ・税務調査の対応 |
コンビニ経営は多忙かつ、競合との差別化が不可欠なハードな業務です。コンビニに強い税理士に依頼することによって、業務効率化の実現はもちろん、コア業務に割ける時間をねん出し収益の最大化を図りましょう。
コンビニに強い税理士を探す際には、税理士紹介ドットコムの活用をおすすめします。手数料なども一切不要で、北は北海道から南は沖縄まで、全国ご希望のエリアで税理士をご紹介することが可能です。ぜひ、お気軽にご相談ください。